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 第75回の正倉院展を観に行った。奈良国立博物館で毎年開催されているという。ただし、予約制でインターネットなどで前もって、日時指定のチケットを購入しておかねばいけない。ちょっと面倒くさい手続きが必要。私は以前から狙っていて、発売初日に悠々と希望する日時のチケットはゲットできた。しかし、入場制限はあるものの、やはり観たい展示物の前は人だかり状態。

 正倉院展は毎年開催されているが、展示品がそれぞれ変わるらしい。正倉院には質の高い、素晴らしい品物がたくさんある。また経年劣化がほとんど進まない保存も素晴らしい。1300年前、聖武天皇の遺品を妻である光明天皇が供養のため、東大寺に奉献したもの。その後正倉院で保管され、今でもほとんど当時のままの状態で観ることができるわけで、レベルが高い。

 しかしもシルクロードを渡ってきたものも多く含まれていて、当時の技術水準の高さも伝わってくる。確かに実物を観て、琵琶や鏡の装飾は現在のものと全く引けを取らないばかりか、かえって優れているようにも思う。

 ちょうど今、金沢で、皇居三の丸尚蔵館の収蔵品の展覧会が開催されている。旧加賀藩主の前田家から皇室への献上品や石川出身の帝室技芸員や人間国宝による作品などが展示されている。なかに伊藤若冲の掛け軸もあった。これは相国寺が所有していたが、皇室に献上したものという。保管状態は最高でニワトリのトサカの赤が素晴らしい。価値のある美術品を皇室に献上し、保管してもらうのも一つの方法であると気づいた。しかし、残念にもそんな価値のあるものは私の家には全くない。

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 富山県の高岡にある勝興寺に行ってきた。ここは昨年の12月に「本堂」と「大広間及び式台」の2棟が国宝の指定を受けた浄土真宗本願寺派の寺院。戦国時代には、越中一向一揆の旗頭として活躍、越前朝倉氏、甲斐武田氏をはじめとする戦国大名や、本願寺、京都公家などと関係を深めていくようになったようだ。藩政時代に入ると加賀藩前田家と関係を深めるようになり、越中における浄土真宗の代表格として、近代に至るまで繁栄したという。

 まさしく、お城である。この地域の大きな勢力であり、加賀藩としても配下に置いておきたい存在であったと思う。ちょうど国宝指定記念の企画展も開催されていて、いろんな資料が多数展示されていた。特に特別公開の「洛中洛外図屏風」は二条城を中心とした京都の有名な寺院や祇園祭りなどが描かれている。伏見稲荷や清水寺、知恩院など知っている場所がたくさん。すごくわかりやすく、面白いし、きれいな屏風だ。

 そのあと、同じく高岡市にあって、平成9年に国宝に指定された「曹洞宗 瑞龍寺」も観てきた。ここも加賀の前田家との密接な関係のある立派な寺院。勝興寺は本願寺と似ているし、瑞龍寺は門前の総持寺と似ていると思う。それぞれの寺院がそれぞれに風格があり、今でもしっかりと伝わってくる。

 そのあと、近くで昼食を食べた。川沿いにある、うなぎと天ぷらの店。初めはうなぎを食べるつもりで入店したが、目の前で天ぷらを揚げてくれるので、天ぷら定食に切り変えた。サクサクでおいしい。アイスの天ぷらがメニューにあり、それも注文した。丸いアイスに薄くカステラを張り付けて揚げるという。初めての体験。国宝も良かったが、アイスの天ぷらも劣らず良かった。

 

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 氷見市内では「光禅寺」に寄ってきた。ここは加賀藩前田家ゆかりの古刹であるとともに漫画家 藤子不二雄Ⓐさんの生家という。すごく立派な寺院だが、その山門をくぐると石像がお迎えしてくれる。忍者ハットリくん、怪物くん、プロゴルファー猿そして喪黒福造。ちょっと違和感を感ずるが、生家だから仕方がない。できれば、もう少し雰囲気のある石像にしてほしいと思うが。この中では喪黒福造は私には印象的。

 喪黒は悩める現代人のちょっとした願望をかなえてくれるが、約束を破ったり忠告を聞き入れなかった場合には、代償を負わせ、最後はその人を破滅させてしまう。欲望や誘惑に負けてしまう人間の弱さ、愚かさと喪黒のやくざっぽい怖さが今でも印象に残る。喪黒の存在は私の子供心に飛び込み、人間形成という面で影響は受けたように思う。

 この夏に秋田の男鹿半島に行ってきたが「なまはげ」も同じような存在かもしれない。怖い「なまはげ」が子供らが怠けないように戒めるが、少し強引で子供らは逃げ惑う。そんな中で倫理観が子供の心の中に育っていく。喪黒も一種の「なまはげ」かもしれない。

 子供のころたくさんの漫画を読んだし、テレビも見た。「巨人の星」「鉄腕アトム」が今でも印象に残っている。子供にとって漫画は人間形成という面で重要なポイントであるように感ずる。漫画といえば娯楽として見られがちであるが、小説と同じようにしっかりと評価されるべき。文科省推薦漫画という評価もあっていい。

 

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