クレモナロープ・ビニロンロープ

ビニロンロープとは

強度もありますし、耐候性や耐久性、耐薬品性などあらゆる面で優れた性質を持ったロープです。また、しなやかで大変使いやすいロープでもあります。
一般的にお使いになるとしたら、最もお勧めするロープです。
細い糸状のものから直径50mmくらいまで、在庫があり、しかも何メートルでも販売可能なロープですので、安心して選定することができます。
水にぬれると多少硬くなる性格がありますので、新品ロープは通常は柔らか目によったロープをご使用されることをお勧めします。
クラレのビニロンを「クレモナロープ」として区別されますが、その他の会社のビニロンは一括りに「ビニロンロープ」といわます。「ビニロンロープ」はどこのメーカーのビニロンかは特定できませんので、メーカー名などの素性をはっきりさせたい、ご使用の時は、クレモナロープとご指定下さい。
クレモナロープとは

倉敷の大原美術館などで有名な(株)クラレのビニロンをクレモナといいます。クレモナ100%のロープをクレモナロープといいます。
右の画像はクレモナの組紐についている荷札です。金剛打、八打ちについているものです。
クレモナSロープとは

クレモナSロープはクレモナ60%、ポリエステル40%のロープです。ビニロン100%の場合は水にぬれると多少硬くなるという欠点がありましたが、それの欠点を補うために混紡にしたものです。
現在一般的に流通している「クレモナロープ」と云われるものは、実際は「クレモナSロープ」であると思います。
但し、クレモナSロープは混紡ですので、染色には向きません。ムラが出てしまうからです。
紡績糸(スパン糸)とは

クレモナやビニロンの特徴は紡績糸(スパン糸)という原糸の性格がそのまま出たものと思います。ロープは3本のストランドから通常できていて、そのストランドを解していくと、1本の繊維となり、それを解していくと綿状の繊維となります。これが紡績糸(スパン糸)です。この綿がつぐまれて、束になってロープとなります。だから、このロープの柔らかさが生み出されると思います。