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薬師寺の修学旅行生


 世界文化遺産に登録されている薬師寺。金堂の手前には東塔・西塔の二つの三重塔がそびえたつ。西塔は昭和56年に再建されたもの。一方、国宝の東塔は薬師寺の中で唯一、創建当時の姿のまま現存している建物。この東塔は12年に及ぶ全面的な解体大修理、さらにコロナ禍のよる3年の延期を経て今年の春に落慶し、素晴らしい威容を見せている。

 薬師寺の隣には唐招提寺があり、どちらを拝観しようか、迷ったが、東塔・西塔の特別拝観のある薬師寺に決めた。奈良には素晴らしい寺院がひしめいていて、しかも、京都と比べると人は多くないのでゆっくり見ることができる。とてもよい。

 薬師寺で修学旅行生にも遭遇したが、広い境内なので別に邪魔ではない。反対に全員集合して法話を聞いているのを横で盗み聞きしていた。法話のお坊さんは本当に流暢に話し、しかも生徒の話もよく聞いていて、即興の冗談がとてもうまい。私は中学や高校の修学旅行を思い出した。人生の中で一番面白い頃かもしれないと少し感傷的になった。

 東京の娘の子供が中学受験に挑戦していると聞き、合格祈願の絵馬をお土産に買った。この絵馬は通常のものより倍ほどの大きさがあり、しかも大きな太い字で「合格」と書いてある。きっと、娘も孫も励みになるはずと買って郵便で送った。しかし、送った後、いろいろな考えが頭をよぎる。この絵馬が重荷になっても困る。中学受験で人生が決まるものではない。挑戦は良いことで失敗しても何の問題もないが。失敗が心の傷にならなければよいが。などなど。受験は本人も大変だが、両親や祖父母を巻き込んでの大きな心配事。その解決はやはり神頼みしかない。


 

 




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