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 男鹿半島には何と「ナマハゲ」がいっぱい。道路のいたるところに大きな「ナマハゲ」の像が立っていたり、道路の名前が「なまはげライン」だったり、「なまはげ直売所」は道の駅ふうの普通のお店だったりと。そうです。男鹿の人々にとってナマハゲは、怠け心を戒め、無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸をもたらす、年の節目にやってくる神様。

 写真はその神様が男鹿温泉の夜にも現れ、太鼓を披露してくれる。地域の若者が和太鼓とナマハゲを融合させた観光客向けの催し。迫力があって、ナマハゲの優しさと怖さを味わえ、男鹿半島の夜を楽しませてくれる。やはり、大人でもナマハゲが近づいてくると怖いと感ずる。

 石川県の輪島市には御陣乗太鼓があるが、見た目はよく似ている。昔、上杉謙信が攻めてきたときに、防衛のために鬼の仮面などをかぶって、敵を驚かせて退散させたという歴史がある。このナマハゲ太鼓は、そんな歴史はないが、男鹿半島の若者のナマハゲに鍛えられた粘り強い根性を感じる。

 冬、仕事もせずに、囲炉裏で長く暖をとっていると、手足に火型ができる。これを方言で「ナモミ」というらしい。ナマハゲは、その「ナモミ」を剥ぐという意味で、「ナモミ剥ぎ」が「ナマハゲ」になったと言われている。そういえば、私は全身に「ナモミ」ができていそうだ。ナモミがこれ以上大きくならないように。ナマハゲが来ないように・・・。

 

 
 
 

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 秋田県、男鹿半島の付け根に位置する男鹿市街地から車で10分ほどのところ、館山崎の「グリーンタフ」を見てきた。この辺り海岸の崖を見渡すと、普通の崖の中に所々に緑の岩がむき出しになっている。それがグリーンタフ。比較的軽くてもろい感じがする。水につけるともう少し鮮やかな緑色になる。

 日本列島は大陸の一部であったが、約2000万年前に大陸が裂けて、日本海がどんどん広がり初め、そのため、激しい海底火山活動が起きた。その海底火山の噴火により、火山灰や火山礫が日本海に分厚く堆積し、熱水や圧力により、このような緑色に変質しながら岩石となった。その後、隆起し、波や雨の浸食を受けて、今私の目の前の海岸として現れている。約2000万年の歴史の物語がある。

 私の住む金沢も日本海に面しているので、グリーンタフが分布しているということだが、観たことはなく、どこか深く穴でも掘れば出てくるのかもしれない。2000年前、縄文、弥生時代はすこしわかるような気がするが、2000万年も前の時代となると、今とは想像もつかない出来事が、地球上では起きていたのだ。

 日本海が出来ていく状況を知りたいと男鹿半島にやってきたが、わかったようなわからないような。でも、この緑色した岩石から2000万年前の地球の歴史が解明されるということはすごく不思議なことである。

 

 

 

 
 
 

更新日:2023年7月14日


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 6月から7月中旬の1か月半の期間しか、オープンしない白山高山植物園。今年は梅雨の間じゅう、天気があまりよくなく7月に入って久しぶりに晴れた日を狙って行ってきた。カタログではきれいなニッコウキスゲはすでに散っていたが、その他のたくさんの植物を見ることができた。

 場所は白峰村を越えて、さらに奥の奥へ。金沢市内から車で1時間半。白山の植物を採取して、種から育てたそうで、白山本来の自然が標高850mほどの地点で手軽に味わえる。カタログや説明書きを頼りに、20種類ほどの高山植物が確認できた。この写真は少しかすんでいるが、白山の御前峰を借景にシモツケソウなどの花々を写したもの。まるで登山の途中のようだ。

 ところで植物園の駐車場100mほど手前の坂道を走行中、3頭の熊が右手の斜面から道路に出てきた。母熊1頭と子熊2頭。初めて野生のクマを見た。つやつやできれい。こちらは車の中、距離は約20m。子熊はじゃれあって道を横切っているが、母熊はその様子を見ながら、私の方をにらむ。私は動くとまずいと思って、目をそらさず停止。そのうち、母熊は子熊を急かすようにして、左下の斜面の中に降りて行った。

 車の中なので、怖くはなかったが緊張の瞬間であった。植物園の中では、熊鈴を2個つけて、振りながら歩いた。自然の花や山々で心がすごく潤った気もするが、一方で、自然と野生のドキッとする緊張感となんと2通りを味わうことができた。


 
 
 
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